浜通り海岸

通行止の柵の向こうに　原発が見える
・・あそこで　たくさんの人が　必死に　働いているのかと思うと….。

周りは　何もない・・・茂みから　うぐいすの声が　聞こえて　のどかささえ感じる。

線量計の数値は　風向きなのか　少ない・・。

海岸には　津波の残骸が・・・トラックや　船　車　など　無残に取り残されて・・・。

原発が近いから　そのままなんだ・・・。
かわいそうな話を聞いた・・・　津波で取り残された人をヘリで救助していた時・・
原発が水素爆発をしたため　救助中断の命令が出てしまった・・　やむなく　ヘリが　若い救助隊員と一人を残したまま非難・・・　その何日か後に　救助に来た時は　すでに凍死していたという　原発のせいで救助していた人さえも犠牲になってしまった・・・。

津波が　防波堤を壊して・・・

稲本さんが　家業の工務店を継いだ時　防波堤を　造る仕事もしていたという・・
「ここを　写して・・・・・　津波でこうなっちゃうんだよ・・・すごい力だよ・・津波ってさ　」
と　力なく　話す。

土に埋もれた　茶飲み茶碗を見て思いだした・・妙高に非難していた佐藤淑子さんの　私に言ったことば
「福島にきて　お茶を出してあげたくても　津波で　茶碗もないの・・。」
何もなくなるって　そういうこと・・・。

車を走らせようとしていた稲本さん・・・「馬がいる」と声をあげた。
　降りて見ると　生きている馬でなく　置物の馬だった。
でも　・・不思議・・・残骸の中に　壊れず　立っているなんて・・・。
触ると　石の上に乗ってるだけのよう。
立ち止まることなく前に　向かって　走っている姿は
　南相馬の今を象徴しているようだった。

荒れ地の中に　水仙がきれいに咲いていた・・・球根が流れてきたんだろうか

船底を持ちあげてある・・・また船出するためならいいのに・・・。　

見たこともない光景・・・道路脇には津波が運んだ大きなものが　あちこちに　散乱。

原町の仮設住宅・・・浪江町などには　りっぱな家が建っていた
　　・・・こんな狭い仮設住宅に住んで　辛いだろうなあ・・・。